α7R

 まず、
充電器が付属でなく別買いである。
バッテリーをチャージする所作もフォトライフのひとつでありたいです。
10万円越えのカメラでそれはちょっとと思う節もある。
高額な買い物なのだから至れり尽くせりであって欲しいのが本音心情だ。
(*今回は別売りチャージャーも貸し出しであるが)
付属のUSBチャージで目線にカメラを置いておくと言う考えも
生活の中のデジタルとの密接性を考えばアリかなとも思うけれど。
これが開封後、電気が無ければ動かないデジタルカメラ儀式中に思った事。

 

αはパーセント表示で詳細に減りを把握出来るのでそこそこ安心だ。
この表示のそれはまさに携帯やノーパソのそれで、
こういうポイントにSONYだと言う片鱗を感じるのであった。
弁明だが、極端に減りが速い訳ではなく背面の表示時間やEVFである事
高画素の大型センサーだと言う事を考えれば真っ当なレベルです。

 背面液晶の展開が縦構図に向かないなと言う事があるが
実際手持ちで微ブレにシビアな手振れ補正無しで背面液晶手持ちの機会って
ストラップを短めに詰めてピンと張って対策して構える際以外は
手持ちアングル自由度の為とは言え背面液晶を見て撮影する撮影スタイルが
夜景や三脚使用シーン以外このカメラのメインとはまずならないと思います。

 バッテリーグリップの本体とシャッターの高さと押下感触が違う事。
それは基本ボディーの薄さとストレートラインで設計せねばの訳で
仕方のない事なのかもしれないけれど。。

 事前に思っていた偏見や違和感や色んな事が
日増しに許せたりアリと思えたり慣れて来るから面白い。
きっと
撮れる写真が上質だからそんな心理変化も働くのかもしれない。

 実は、
今日時点でαの印象は総じて良い方向に転じている。
期待してた遠足が実際思ったよりつまらなかったなぁとなる事があったりと
絶対参加の会社飲み会がふたを開けてみれば楽しかった事のそれに似て。

 

 人とは大なり小なり偏見と言うのがあって
偏見や誤解を解除するには向き合ってみるのが一番早い
そう冒頭に言った通りな始末。
向き合って受け入れるは受入れ、慣れる事は慣れ、覚える事は覚え、
良いと思った部分は素直に惚れ込む。
人付き合いもカメラとのお見合いも根底で通ずる事は多いともうでのあった。

 

 ローパスレスの効果と効能は謳い文句から
つい高精細な緻密な線のカッチリした所にだけ差が出るもの、
空間周波数の高い森林風景や、立ち並ぶビル街に特化したもの、
他にはマクロの緻密な描写、そうとだけ取られがちですが
実はローパスレスの効能はこういう中途半端な空気や気象の
俯瞰中遠景のディテールの立ちとヌケにも大きな差が現れます。
これが過去のセンサーなら皆さんご自分の古いデジ写真の中で見た事のある
絞って被写界深度の中に入っているのに線やエッジが色やトーンの分離が
粒状っぽかったり滲む感じや、油絵のコテで擦った感じに見えて来たはず。
特にレンズの善し悪しも現れ易くレンズ自体の素性部分や線の太さや質も
上に記した霞む雪山のヌケ方とかに現れます。
R付きのαには出来るだけレンズの素性の良いものをお勧めします。
ここまではセンサーサイズ関係無しのローパスの効能で
さらにフルサイズセンサーの効能がもう少しあって、
受光総面積の絶対面積からプレーンな白や単色で均一な面の空間の
粒状感が実にクリアでツルンとしている事です。
APS-Cサイズローパスレスのカメラ、効果を弱めたカメラをお持ちなら
ご自分の似たようなテイストの写真を開いてみれば分るかもしれません。
ベース感度での雑味の無さは低画素時代のフルサイズは尚良かったです。
高画素を鑑賞サイズにした際はもうお判りの通りで
さらに雑味なくとても緻密でクリアに見える訳です。
それは中途半端な高感度で撮影したガラスや水や人やペットの瞳のクリア感に
等倍では高感度ノイズやカラーノイズが浮いているのに鑑賞サイズでは
実にクリアで立体感としずる感のある物に見える事にも繋がります。

 だから、過度なレタッチ、いじり過ぎは
この素材に秘めた食材の旨味を煮炊きにより焦がしてしまう気がします。
折角の素性を壊さない板前の自覚を持って写真を扱うべきだと思うのです。
空気感と立体感を悪いレタッチで逆に息苦しい物へと狭め
写真ではなく、平面2次元のファインアートでしかない写真ってあるねと、
良く言われる表現では無理画っぽいねって言うのも良く聞きます。
皆さんも言わないで腹に留めていつつもこっそり認知はしていますよね。

上にも書いた事の重複になりますが、
良い光と影と有無を言わさぬ主人公を撮り得た場合は
カメラがなんであっても撮ったままですら最高の作品を生みます。
カメラの向こうに最高の力がある場合に限れば。
だからカメラの向こうに、この一枚のように
力の無いシーン、撮り手が気持ちを入れていないものの場合には
思いの外カメラやレンズの素性が出て来るものなのです。

 

それと平行して、良い写真とは
良いカメラとか高いカメラやレンズと言う事に限らず
最高な光や影や素敵や奇麗や五感に感じる物さえレンズの前にあれば
カメラが何ででも、上手く仕上げを整える程度で軽く去なすだけで
実は何であれ価格やスペックに見るような差が無くて
人の受ける感動や評価になんて一切影響しない事も多いですよね。
Exifで機種とかを見ちゃう洗脳とエゴが働くんだと思います。
高いカメラか安いカメラかの前提が文字の認識として分ってしまうと。

αに限らず、
今発売されている同じクラスやスペック傾向のカメラに限らず
現在店頭で買えるカメラに悪いカメラなんてきっと無いと思うんです。
予算と好みの問題と、合う合わないって事だけなんだと思います。
検証データにすれば善し悪しの順位は必ずあるにせよ、
ちゃんとした人が作品撮影に使用するにあたっては
実はもうどのカメラもレンズも横並びな品位だと思いませんか?
しかも、それがとても高いレベルでの均衡していると言う事には
ほんと日本企業と日本の写真文化の凄さをとても感じます。

ここまで言い切った事を2行でひっくり返しますが
だからカメラってちょっとした部分にえらく拘ったり好きになったり
逆に本来の素性とかと関係ない部分で嫌いなったの方が多いですよね(笑)

 僕は自分で今まで使って来たカメラやレンズで
ありゃぁーダメだったってのは殆ど無いです。
沢山写真を残して来て、今でも撮影時の鮮度を保って見返せてるのが理由です。

良い写真が撮れたカメラはその時点で結論は良いに決まってて
僕がαで良い写真が撮れなかったらそれは僕が未熟だって事です。
この1枚からですら、αがもう良質で上質だと言う素性とスペックは
間違い無く整っているのが確認出来ているのですから。

まず、この価格で1/8000のシャッターが切れる事。
僕は羨ましくて仕方が無いです。
私はISO100にて1/8000のシャッターが切れるカメラを持っていないもので。
現在所有のカメラ選択の際も予算の都合の妥協から
1/4000で何とかすると言い聞かせた購入だったけど
1/8000のシャッターを諦めた事が悔しくて心の片隅がシクシクします。
大口径を使っていると、このひと月の間でも
1/8000の上限になり絞り込むケースが何度かありました。
そんなSSはスポーツ以外必要ないなんて事はなく、
月に、週に幾度かのそれが、僕の撮り逃がした中で
その瞬間を取り返せるならば、撮り直したいといつも思うのでした。
いつでもどこででも素敵な良い光と戯れたい僕には喉から手が出る程欲しい要点です。

 

フルサイズでこの価格でバリアングルが使える事。
手持ちで腕を伸ばしてバリアングルで撮影するケースは少ないと想定するが
これは三脚時の撮影の自由度と利便性と視認性にとても貢献する仕様だ。
縦構図の時はと思うけど、手前に引き出しておくだけでも随分違うもので
一歩離れて客観視しながらは縦横共にヒンジがもっと事由ならと思いつつも
自分がオーナーになって三脚撮影をする際には十二分な恩恵があると思いました。

フルサイズハイスペックセンサー搭載のEVFファインダー機である事。
フル以下の被写界深度の深いフォーマットならまだあれですが
やはりフルサイズの魅力と特権で、どこまでもボケに溺れて楽しみたい。
私は目が悪く、裸眼ならレンズで言うF0.95以下の被写界深度だろう視力で
ここ5年で2度カメラを持ち込んでそれに合わせたメガネを作り直しました。
それでもMFを自信を持って出来るだけの眼ではなく、
今回のレビュー機で久々にMFの楽しさが蘇りました。
他にもEVF機能とメリットは言うまでもなく
MF拡大や表示の詳細性と使途による表示切り替えと
ライブで状況反映出来る事他様々な多岐の恩恵がある。
逆光や太陽直光を光学ファインダーで撮影する際は
自分の眼球を直の強烈な太陽光のダメージから回避出来たりの恩恵もありますね。
正直、ツァイスの魅力的な透過の味を肉眼で直に味わいたいと言う
心の本音のどこかにはありますが。。。

2014年02月01日 ~ 2014年03月09日