Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA

如実なだけでない、生々しいだけでないリアリティーと
材質と質感の違う存在のそれと
それを取り巻くものの背景の
ボケた中にも距離感や関係や物の理解と把握を
この「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」は
実に「写真然として」感じ味わえる
良い持ち味のレンズだと思います。

背景の抜け方も
この時の組み合わせは無印のα7だが
そのRと横並びにすれば穏やかなトーンとのマッチは
逆にRのシャッキリ感のそれよりも
相乗効果で「豊か」な印象を抱くコラボだ。

ただ、扱いとして
絞り開放付近で精細な線のエッジのフリンジが
フリンジを去なすのが大好きなフリンジ除去職人でも
完全に取り払う事が出来ないような気がします。

 

ザワ付く二線ボケもなく、中心点だけでなく全域前面で
あらゆる項目がじつに良質で高品位、
そして優等生や真面目一本なものではく
経験豊かで蘊蓄があって、かつ嫌味無く尊敬出来る先輩のような
「良い人柄」プラスαを持つ人ヒューマニズムに響く1本。

素直に過去からの頑固を捨てて現在のデジタルとして扱い
せいぜいRでF11、R無しF13まで以下で使うのが
高画素3600万画素ローパスレスの旨味の発揮出来る幅や
優しく豊かな2400万画素それぞれの相性から吉だと思う。

ただそれはベストの解像スポットだけの事ではなく
絞り開放から十二分なローパスレスの解像を発揮する。

風景でもF8程度、欲が出てF11くらいまでなら
α7のR付きの方のシャッキリ番長で使うと
俯瞰で全てが被写界深度に入っていつつも
またその中にある本当のピントの芯がどこにあるかが分り、
緻密で面白くも難しい新しいデジタル風景写真の
過去に無い境地の洗練された緻密で綿密でシビアな
新たな面白ささに取り組む意欲がとても増すと同時に
また新しいワンステージ上の試練に挑めると思います。

でも、どんな順列組み合わせでも
このレンズのたまらない中毒性のある魅惑のポイントは
浅くフルサイズ然として使って媚薬に溺れてしまうのが
どんな旨い酒よりも
間違い無く良い酔いで眠りにつける事だろうと思う。

この画角、50mmと55mmの差は
たった5mmの差なのだが僕的に思いのほか別観点で
50mmとまた別のレンズとしてドえらく面白く感じる。
標準の中でも注視に特化して使う標準の使い方がおいしいと思う。
この画角を何本も味違いで所有したくなる「沼」の
ご招待を受入れたくなる気持ちにさせるうちの1本だと思う。

 

それと
これをNEXで1.5倍換算画角前提で常カメラに加えて
家族やペットらの大切なものを宝物のように扱いたい
特別な愛に向けてのポートレートレンズとしても
きっと思いの外ドンピシャだろうと僕は思います。

幾多の作例を元にこのレンズの魅力を披露するのは
正直、私のレベルでは伝えきれない。
多岐に渡る幅のある魅力が滞在していて
至る時のそれを感じるので、
間違い無く描写の質と味に対しての価格はある意味安いと思う。

ご自分の1本として画角が使途とが合うのなら
それだけの価値あるレンズな事を、
使わせてもらっている体験から購入検討意思のある方には
躊躇無く、「えい!」と
背中押しする一員にならせてもらいます。

*作品作例はどれも好条件で無い環境でのものだけど
だからこそ、この環境だけでも潜在能力をまじましと感じれるので
これが好条件の最高のシーンでの出番だったアカツキには
きっと悶絶もののたまらない一枚を生む事間違い無しです。

2014年02月01日 ~ 2014年03月09日