色褪せぬもの


貴方は数年前の作品で未公開のとっておき的な写真を持っていますか?

 

 時折目にする、

数年前の作品を練り直しましたとかでは無く。

 

 そしてそれは

今始めて目にする人を説得できるものですか?

 

 アマチュアフォトグラファーで良く目にするのが

撮ったらすぐに寝る暇を惜しんでレタッチ仕上げして

ありったけの情熱で撮りましたぁって

ミテミテの攻防戦をしている人が多いものです。

 

 見せ方もそうで

ありったけを即座に全力で全部見せ続けられると

作者のその先の可能性とか、余裕とか余力を感じられなくなるんですよね。

結婚式の写真や新婚旅行の写真なんかが判りやすい例だけど

何でもかんでもではなく、幾つ化を適宜にチョイスして

見飽きなく、また見てもらいたい要点あるものを大事に進呈して欲しい感じと似て。

 

 これが貴方の現時点の100点の至福なの?

旅行に行った、作品撮影に取り組んだ全てを

人は端から端まで説明を受けたいものではないのです。

 ある意味、うざい程見せるんじゃないよ、と、

そう思われたらその先を期待してもらえないもので

次を見たいのはその先のまた良いクオリティーの良いものを見せてる人なのかの

器と余力と余裕なのではないのだろうか。

 

 もっと見たい、もっと見せてよ

そう言われるような発信の仕方が

人の心に訴求する見せ方であり発信の仕方なのでは無いだろうか。

 

 そうした全力君が

過去作をレタッチしました良くなりましたでしょうかと上げられても

良くなったね、

もしくは欲はなったけど悪あがきだね、

だってもう原版そのものシャッターした時の気持ちまでは変えられないのだから。

 

 だから

一枚の写真を現場で撮り終えた瞬間に

8割のメッセージは生まれて普遍的なものなのかもしれないと思うのです。

桜のシーズンに桜を、紅葉のシーズンに紅葉を見せなくてはならないのではなく

今月撮ったものを今月見せ切らなければならない事など

実は全然必要のない事で、ましてや季節感に左右されずの写真は

アレもコレもと連日見せつけずに

見てくれる人に丁度いいスタンスで発信するのが良いように思うのです。

 

 一度連投されて見ろ見ろ攻防された撮り手のものって

長く同じ大量の頻度ででは受け入れられなくなりますよね。

通年に渡り良いクオリティーで、良いアベレージで見せる見せ方も

受け取る側の色褪せない受け入れる鮮度に

実に大きな作用があると思う今日この頃でした。 

 

自分ひとり楽しいからと、楽しかったからと

情熱みまかせて見てよ見てよのフォト友って誰しも何人か居ると思うんだけど

上手な尺度と

撮り手の人が一枚一枚を大事に扱っているか、

その日その時の色褪せぬものを大事に発信しようとしているか、

 

 そんな事も

フォトグラファーとして持つべき資質や

写真を上手く見せ続ける大事な尺度なのかもしれませんね。

 

 

 うんざりされるのではなく、もっと無いの?もっと見たい。

そう思わせられるフォトグラファー、目指したいですね。

 

       


2013/01/17