スクエア


      いわゆる真四角写真。

 

 iPhoneにしてもコンデジにしても

ゆるフォト的にとかアートフィルター的にとか

トイカメラ的にとか

個性とか雰囲気は出し易い錯覚があるだろうけれど、

 

 だけど

見る人が見ると適切でないものも実に多いのよね。

 

 縦横比って実に明確な要素があって

縦構図では注視に特化し、横構図では説明に特化するのの

スクエアはその中間であり注視と説明のバランスが良いとされているけれど

 

 それには

よほど適切なフレーミングと

画角によるコントロールと主題副題(背景要素や空間要素)らの

大きさとかレイアウトとかバランスの妙が無いと

実に安直なものになったり不自然な違和感を抱くものとなったりもして。

元々縦横比の違うカメラで撮影した場合

消失点がど真ん中に無い

左右まだは上下のトリミングの行為をした場合

致命傷な不自然さになる事に気付いていない人も多い。

 

 周辺光量を落としたり、クロスプロセスしたりのテイストとかの

落ち着きや雰囲気が良い錯覚や代償は

相当に撮り手の資質を問われる反動となると僕は思います。

 

 上手いスクエアはほんと素敵だったりカッコ良かったりする。

 

 その半面

安直なスクエアで我はセンスあるべな行為は

自分のセンスの無さを露呈しているだけに過ぎないと思うのでした。

 

 だから

僕は胸を張って人にどう?と見せられるスクエア写真が殆ど無い。

一言で言えば僕にスクエアは

未熟で扱い切れないスケール比なのです。

 

 だから

オシャレだとかカッコイイ錯覚だけで

スクエアを量産している撮り手さんを見ているとセツナイのです。

 

 ましてや

9割がたがスクエアフォーマットでないカメラでアングルされ

上下左右ガタガタにトリミングされただけのスクエアなんて。。。。

 

 スクエアに拘る撮り手さんがこれを読んでいらしたのならば

どうか僕をノックアウトするような

たまらない良いスクエア写真で僕に影響を与えて下さい。

 

 何ミリを選ぶかすら

普通のカメラの何倍も難しいスクエア写真。

消失点の芯を狂わせたらこれっぽっちも価値も無くなる奥の深いスクエア写真。

 

 僕は

スクエア写真が常に良いアベレージで撮りこなせている撮り手さんを

片手くらいしか知らないような気がしています。

 

      きっと

僕には永遠に完結まで辿り着けない

とても奥の深いフォーマットかもしれません。

 

 

 

 僕に知る限りそんなに多くない

有名無名にかかわらず、

良いなぁと思える幾人かのスクエアマイスターさん、

 

 

 心から尊敬です。

 

       

       


2013/06/12