写真作品としての扱い


      時々関係者や友人知人、メールフォームから

私の写真作品を音楽作品のプロモーションとしてとか

商材の添画としてとかフライヤーやポスカ、ポスターに使いたいとか

カレンダーや撮影作例として使いたいと

まれにご依頼打診を頂く事があります。

 

 そう言った方々が僕のサイトや規約やノートを

隅々まで確認するとは思っていませんが

過去のノートにも書いたり消したりしていますが

写真としての価値や一枚の価格、

芸術やフォトアートとしての価値と相場を崩してまで

自分の名前や写真作品が安売りで拡散される事を僕はあまり望みません。

 

 アマチュアの一部には

素材販売サイトの値段で自分の作品の価値付けをその程度にしか解釈しない人もいますが

写真展でやメディア掲載、雑誌掲載のプロさんの一枚の価格相場を

とんでもない安価に下げてしまう形での提供は

僕としては何としてもしたくないと考えています。

 

 個展をする際の一枚の価値、写真集として広まった時の一枚の価値、

そうしたものの大切さは何を差し置いても僕たちも守らなくてはなりません。

 

 安易に数百円のブログスキン素材としたり、数千円単位のデータとして

誰でもカメラがあれば販売して法的に問題無いとしても

それはデザインとかグラフィック素材であって単なる素材価値な訳で

人道的にも業界的にも写真界的にも

写真作品としての意味と意義と価値をもっと高いもの大きいものとして行くのは

発信者でもあり購入者でもある僕たちが値打ちを維持しなければならないのだと思います。

 

 アマフォトサイトで時々垣間見る自分に天狗過ぎる撮り手さんや、

本業で食えないからと言って余剰フォトを叩き売りで素材利用として消化する事に

一枚一枚を大切にしている僕としては時々頭に来て

もう暴言や怒りに近いノートを時々書いてしまう結果となるのです(笑)

 

 あなたの写真が文字と文言の挿絵以下でもかまわない、

背景の色の代わりの意味しか無いそれでも充分ならそれでも良いだろう。

 

 あなたの写真のメインの目的が

商品の背景に過ぎないのでも良いのならそれでも良いけど

あなたの写真が人と人との心に作用するものでありたいならば

もう少し一枚に対する思いや願い、気持ちを大切に込めるのならば

商材利用を考えずに一枚の価値をもっともっと大切に考えて

あなた自身の写真集、作品集、誰かの部屋の大切な一枚なのだと捉え

顔も利用の矛先も使途も判らないところにタダ同然で勝手にDLさせて

一枚の価値を捨ててまで使わせるんじゃないよと言う事を言いたい訳です。

 

 もちろん僕の作品が

そのものの価値や意味をとても担うものならば

価格は二の次で知って欲しいし広まって欲しいし

色んな人の心を動かす意味に貢献するならば、それはそれは本望です。

写真メインでなくてもポスターやチラシの文字が被っても

とても意味と意義があります。

 

 ですが、身勝手な使われ方、安売り、ネットで拾った画像価値にもならない

誰のでも良いとか何でも良い中から拾われる媒体には参加するなと言いたい訳で

そうした単なる色背景を埋める代替の為のものならはそれは少し悲しいと思うのです。

 

 僕の考えとしてだけで解釈しないで

もしあなたが写真を愛し、撮る者側の人でもあるのならば

この件を自分に置き換えて考えて頂ければと今日の僕は思う次第です。 


2012/12/06