そこそこ当たっていた。


      ここ数日、

これという劇的なものではなく

マジックアワー後の黒になる前の

写真だから見えて来る群青と

郊外の薄暗い中のシルエットとポツンとある灯りと空風情、

みたいなイメージを捉えてみようとウロウロしていた。

 

 そこで数日前に欲しいものとして言っていた、

僕の欲する画角と必要感度がそこそこ当たっていて

今回はいたしかたなく50mmを使ってみたがやっぱり狭い。

そして大体その光を想定した

F2以下ででないと得られない手持ち限界と上がり過ぎないISO感度が必要だった。

これがもし35mmならもう少し手持ち限界下限が

抑えられる事と撮り得たい画角となる事も当たっていた。

そうなればギリ抑えられるSSまで下げISO感度上昇も

もう1段抑えられる想定も思った通り。

 

 現実的に

この脳内の構想にびったり適すカメラとレンズが

残念ながら僕は手に入れられていなかっただけの事を除けば。

 

 それが僕の撮り得たい未来に残したいシーンなのかと言われれば

それはまた違うのだが、

今まで夕のシーンを狙ってマジックアワーまで撮って味わって

そのもう少し後の帰路にトボトボ車で家路に向かいながら見ていた情景の中に

数日なんか勿体ないものがあるはずと思っていた事も当たっていた。

 

 僕がもっと最高感度が欲しいのはそのMAXを求めているのではなく

その余裕から来るその下の上昇感度の中での画質確保なんだとも分った。

 

 実際検証せずとも分っていた事は

上に書いた想定が経験からとファインダー下の数値から

知らずのうちに感覚で身に付いていた財産ではあるが

その脳内イメージを具現化するにはもっと贅沢な性能とレンズが必要な事は皮肉だ。

 

 いやいや、そんなの三脚を使えば何ら問題無く解決だろ、

それは実は正解のようで正解ではないのだ。

 

 写真は撮る瞬間と撮り得た結果が良質な事だけが正解ではなく、

それを丁寧に想定して準備して待ち構えて三脚に乗せてベース感度で

長めのシャッターで撮っても僕のとりたい何かは写らないのです。

シャターを仕留めるまでの手持ちで狙ってすっと撮るという短い経過が必要なのだ。

長過ぎる準備と丁寧な三脚でたっぷり取込む撮影露光時間では

 

 むぜぶ感覚や

 

 焦りや

 

 つかの間や

 

 といったそう言うものが写真から逃げてゆく気がするんだ。 

 

      それは時間軸の表現に、

刹那という言い方があり、それは俗に言うロマン的なセツナイとは違うもので

興味のある方はウィキとかで調べて欲しいが確か僕の記憶では1/75秒だったはず。

その刹那というちゃんと理論付けある秒数は

実は雪の降雪や雨を写し込むのに案外適していたりするそれのようなもので

ちょっと違う言い方をすれば滝や河川のスローシャッターに何秒使うかの話しとも似て

アマは滝や川はなんでもND400でその時得られる長めの所まで引っ張るが

それでは写真家側の見た目で美しく感じるごり押しと言う意味の王道であって

本当に現場で感じるものは写らないもので、

見ている鑑賞者が何かを感じるSSって

実は枯れ葉の水面グルグルはこのSSしか決まるSSは無いともいわれる

8秒王道不変説に近いものがあり

僕の撮りたいその時間の僕のベストは三脚が必要なSSでは得られないものだと言う事も

その必要な撮影条件の重なった元でしかきっと撮影後に写真を確認しても写っていない、

そんな気がするのだ。

 

 今回は

そんな片鱗が

当たったというかあらためて確信出来た気がする。

 

 科学や理論では解明出来ない

写真に何かを醸し出す必要条件と必須条件って

きっと不思議なものがあると思うんです。 

 

 僕はフイルムからの凝り固まったものはない。

デジタルに心のアナログを写し込む事は出来ない事なんか絶対無くて

デジタルだから簡単なんだとか、

デジタルだから僕に適していてフォトライフが出来ているしと

表では言っているけど

 

 本当は

どこまでもデジタルに

昭和男の念力みたいなオーラを念じて注入して閉じ込めたい

また、

そう言う今回書いた丁寧とか慎重とかと違う

一枚撮るまでの時間って丁寧であればある程に良いと言うのじゃなく

どれだけはっと思ってぐっと来てふっと撮るまでの

短さと言うか反応と撮影露光時間のリンクみたいなものって

いくら絞優先で露光時間はISO感度との演算からはじき出されるだけじゃダメな事って

絶対にあると思ってたりするんです。

絶対に写真に見えない雰囲気とか味とかオーラみたいなもので繁栄するはずなんです。

と、熱くなりたい男の1人でもあったりするんです(笑)

 

 感情の

それに必要な必須条件と必須なシャッターの幕が上がって降りるまでの

それでしか写真に入れる事の出来ない時間軸みたいなものが、きっと。

 

 

 

 

 ただ

僕にはそんな実現出来る理想のカメラとレンズが無い

つか、買えないってだけでね。

 

 

 

 当たっていなければ少し諦めも簡単なんだけどさぁ。

 

 

 こんだけフォトライフやってると8割がたどんな事でも当たるよね(笑) 

 

      だからこそ、その先の2割が

一生追いかけても未知数だったり1つの正解じゃない部分だから

生涯写真は面白いと言う人がいるのだとも言えるんだと思うんですよね。

 

 

 

 

 

 

 写真って

絶対この先も深い面白さが沢山あると思うんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

cozy 

 

2013/08/29